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キャリアパスとは?注目されている背景と活用方法

近年、キャリアパスについて注目されています。これからの社会では一般的な考え方になってきています。キャリアパスが注目されるに至った背景や、設定方法、企業などの組織との関係についてまとめました。

目次

1.キャリアパスとは
2.なぜキャリアパスが注目されているのか
3.キャリアパスを作成するには
4.キャリアパス制度について
5.まとめ


1. キャリアパスとは

キャリアパスとは「経歴」や「役職」を意味する【キャリア(career)】と「道」を意味する【パス(path)】からなる言葉です。つまりキャリアパスとは組織内においてキャリアを積み重ねていくために必要な過程や道筋を示すものです。目指す役職や職務に就くまでにどのような経験やスキルが必要かを明確にします。企業によってはキャリアパス制度を導入し、これらを明確に社員に提示しています。


2. なぜキャリアパスが注目されているのか

キャリアパスが注目されている背景には2つのポイントが関係していると考えられています。

①人手不足

少子高齢化の進む日本では労働人口が減少しています。このような状況下では個人のパフォーマンスを向上させ人材不足による穴を埋めていく必要があります。キャリアパスを明確にすることで従業員のモチベーション向上や求職者へのアピールにも繋がります。

②終身雇用制度や年功序列の崩壊

従来の日本企業では新卒で入社し、一つの企業でキャリアを終える、終身雇用制度が一般的でした。また年功序列制度もあり、キャリアパスを明確化する必要がありませんでした。近年では経済のグローバル化が進み企業は国境を越えた競争にさらされています。このような状況では前述の制度では経営を続けるのが困難になっており、労働力の柔軟な活用や適材適所の人材配置が求められるようになりました。また、このような理由から「企業は自分のキャリアを保証してくれない」という認識が個人にも浸透してきました。


3. キャリアパスの描き方

キャリアパスを策定するには重要なステップがあります。これらのどれが欠けても良いキャリアパスは描けないので注意しましょう。

①目標の設定

キャリアパス作成をする1歩目に目標やビジョンを明確にすることが重要です。ここでの目標は一般的なものではなく個人の価値観や本心に基づいて設定することを意識する必要があります。しかし実現の可能性を考えなければただの理想像で終わってしまうため理想と現実のバランスも重要になります。

②自己分析

目標を設定したら自己分析を行います。自身のスキルや分析を行い、強みや改善点を把握することで目標までの道筋を立てることができます。また自身の適性を理解することも大切になります。例えばメンバーをまとめチームを効率的に動かすことが得意な人や個人で作業をするのが得意な人もいます。これらの適性から大きく外れていないかの分析も目標を達成するには重要なプロセスになります。

定期的な見直し

前述の目標設定と自己分析は一度したら終わりというわけではありません。これらは現時点で仮に設定した道筋であるため、社会や自身を取り巻く環境の変化に合わせて行く必要があります。また経験を積むことで目標が変わる可能性もあります。これらのことから定期的に見直すことが一番重要であるといえます。


4. キャリアパス制度のメリット

組織とキャリアパスには密接な関係があります。。キャリアパス制度を導入することで従業員のモチベーション向上や採用において求職者へのアピールにも繋がります。組織が社員のキャリアパスを支援する方法とメリットを挙げていきます。

①昇進機会の提供

組織は従業員が成長し、キャリアを進めるために評価制度の設計をする必要があります。明確な基準を設けることで従業員のモチベーション向上に繋がります。

②研修の実施

組織は従業員のキャリアパスのために研修の機会を設けることが重要です。従業員個人でキャリアパスを設定しても達成するのは困難なため、組織でサポートする必要があります。研修でスキルを磨くことにより組織の成長に繋がります。また研修制度を外部に知らせることで求職者へのアピールになり、人員確保にも繋がります。


5. キャリアパス制度のデメリット

組織がキャリアパスを支援する方法を挙げましたが、キャリアパス制度を導入することによるデメリットもあるため注意が必要です。

①制約感を感じる

キャリアパス制度は、従業員に特定の役職や経験を積むことを求める場合があります。この制約感は、従業員の選択肢や自由なキャリア選択を制限し、モチベーション低下につながることがあります。組織においては人事異動の柔軟性や、部署を越えたコミュニケーションなどが必要になります。個人においては新たなキャリアを見つけ出すためにキャリアパス制度にとらわれることなく視野を広げて仕事をこなしていくことが重要になります。

②必ずしも制度が守られるわけではない

キャリアパス制度により昇進に必要な経験やスキルが明確にされていて、それらの要件を充たしたとしても昇進できない場合があります。昇進に関しては上が詰まっており役職に空きがない場合には昇進できなくなります。他部署への異動については空きポジションがないことや自身の後継者が見つからない場合には異動することができなくなります。


6. まとめ

近年注目されているキャリアパスについてまとめました。私たちを取り巻く経済状況の変化によりキャリア形成に変化が生じてきました。環境の変化に取り残されないためにもキャリアパスについて考える必要があります。またこれらは個人だけの問題ではなく組織と個人の関係にも大きく関わってきます。一度個人や組織のキャリア形成について見直してみる必要があると思います。

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