採用方法にはいくつか種類がありますが、一般的に企業が採用を行う方法は「新卒採用」と「中途採用」があります。どちらの採用方法にもそれぞれ特徴やメリット、デメリットがありますが、今回は中途採用にフォーカスして中途採用を行う企業側のメリットやデメリットなどについてご紹介いたします。
目次
1.中途採用とは
2.中途採用を行うタイミング
3.中途採用を行う企業側のメリット
4.中途採用を行う企業側のデメリット
5.まとめ
1.中途採用とは
中途採用とは、既に就業経験のある人材を採用することを意味します。新卒採用とは違い、決まった時期ではなく企業が必要とするタイミングで募集が開始されます。対象者は過去に1社以上の企業に就業した経験がある方や、第二新卒、正社員経験がない方など幅広く対象となります。
2.中途採用を行うタイミング
中途採用を行うタイミングは企業によって様々ですが、例えば以下のような要因が挙げられます。
①人員不足が生じた場合
企業が新たに事業を開始したり、業績が好調でビジネスが拡大したりした場合には、人員不足が生じる可能性があります。このような場合、中途採用によって急速に人員を補充することがあります。
②新しいプロジェクトの立ち上げ
企業が新しいプロジェクトを立ち上げた場合、そのプロジェクトに必要な人材を中途採用で補充することがあります。このような場合、新卒採用だけでは必要なスキルや経験を持った人材を見つけることが難しいため、中途採用が有効な採用方法となります。
③社員の退職
社員が退職する場合、その社員の業務を引き継ぐために中途採用を行うことがあります。また、退職した社員のポジションに、より経験豊富な人材を採用することで、業務の効率化や業績の向上を図ることができます。
3.中途採用を行う企業側のメリット
中途採用を行うことで企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここではメリットをいくつかご紹介します。
①即戦力として期待できる
中途採用は、すでに職務経験を積んでいるため、新卒採用と比べて業務に必要なスキルやノウハウ、経験をもった人材を即戦力として採用することができます。中途採用で採用された人材は、過去の経験を活かして短期間で業務に適応することができ、早期に業績向上に貢献することができるため、採用企業にとっては大きなメリットとなります。
②人材採用におけるミスマッチを防ぐことができる
中途採用の多くは、前職で培った専門的な知識やスキルを持っていることが多いため、企業側が求める人材をより適切に採用することができます。このため、人材採用の失敗を防ぎ、早期に成果を出すことができる可能性があります。また、新卒と比べて過去に就業経験がある場合、業務内容のイメージや会社で働くということに対するイメージを明確に持っているため、入社前と入社後におけるギャップは少ないと言えます。このような点でも人材採用のミスマッチは起こりにくいと言えるでしょう。
③組織の活性化につながる
中途採用者は様々な業界や企業での就労経験を持っている場合が多く、多様なバックグラウンドを持つ人材を採用することができます。そのため、企業の新しい視点やアイデアを取り入れることができ、組織の活性化につながる可能性があります。
4.中途採用を行う企業側のデメリット
次に中途採用のデメリットをご紹介します。
①チームやメンバーとの調和が難しい場合がある
中途採用によって採用された人材は過去に他の会社で働いていたこともあり、過去のやり方に固執し、新しいチームや企業文化に適応するまでに時間がかかることがあります。過去の職場で身につけたスキルややり方が、新しい職場において必ずしも適切ではない場合があります。そのため、企業側は採用過程で中途採用者が今後の業務に適しているかどうか、チームとの相性が良好かどうかを判断する必要があります。
また、既存のチームに新しいメンバーを加えるため、チームに馴染むのに時間がかかることがあります。新しいメンバーがチーム文化や業務フローに慣れるまで、チーム全体の生産性に影響を与える可能性があります。
②転職される可能性がある
そもそも中途採用の対象となる人材は「キャリアアップのために転職する」「様々なことに挑戦したいから転職する」「もっといい条件で働きたいから転職する」といった理由を持っており、転職に対して比較的抵抗が少ない人が多いでしょう。そのため、今後もし適切な機会があれば転職する可能性が高いと言えるでしょう。さらに、新しい職場やチームにうまく馴染めなかった場合でも離職する可能性があります。企業は、新しい採用者の定着率を上げるために、適切な福利厚生やキャリアアッププログラムを提供し、定着を促すことが必要です。
5.まとめ
中途採用は、企業にとって貴重な人材を確保する手段として広く活用されていますが、新卒採用と同様にメリットとデメリットがあります。採用する企業は、中途採用者の能力や経歴を適切に評価し、採用に際してはリスクを最小限に抑えるための対策を講じることが求められます。