Decillion Capital株式会社 | 創業からIPO・M&Aまでハンズオン支援型金融コンサルティング

営業ハウツー

カスタマーサクセスについて分かりやすく解説!

ここ数年、サブスクリプション型のサービスが次々と登場したことを皮切りに、日本でもカスタマーサクセスという言葉が浸透してきました。ビジネスパーソンであれば言葉自体はきっと一度は聞いたことがあると思います。本記事ではカスタマーサクセスについて詳しく解説していきます。

目次

1.カスタマーサクセスとは
2.カスタマーサクセスの重要性が高まる理由
3.カスタマーサクセス導入のメリット
4.カスタマーサクセスのデメリット
5.まとめ


1.カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセス(Customer Success)とは、直訳すれば「顧客の成功」という意味です。既に商品を購入している顧客に対し能動的に関わり「顧客のサクセス(成功体験)の実現」を支援することです。


2.カスタマーサクセスの重要性が高まる理由

近年、急速に認知拡大を進めているカスタマーサクセスですが、そもそもなぜカスタマーサクセスはこれほどまでに世の中から求められているのでしょうか。その答えは、「サブスクリプションモデルのビジネスの急激な増加」という点から説明することができます。
ここ数年でサブスクリプション型のビジネスは大きく勢力を伸ばしてきました。NetflixやAmazon PrimeといったBtoCのサービスにとどまらず、BtoBのサービスにまで拡大してきています。特にBtoBのサービスが広まった背景としてはクラウドが普及したことが挙げられるでしょう。SaaS(サース:software as a service)と呼ばれることもありますが、近年こうしたクラウド型のプロダクトがBtoBのツールとしては主流となっており、その背景には導入のしやすさとインターネットさえあればどこでも使えるという利便性の高さがあります。そして、この現在大注目のSaaSに欠かせない職種がカスタマーサクセスです。


3.カスタマーサクセス導入のメリット

カスタマーサクセスの主なメリットを3つご紹介します。

01. 顧客満足度の向上

カスタマーサクセスによって顧客に成功体験を提供すれば、顧客満足度は著しく向上します。顧客満足度は顧客ロイヤルティを向上することにつながりますが、加えて「推奨度」も向上していきます。カスタマーサクセスは既存顧客のLTVを高めることはもちろんですが、副次的な効果として推奨による新規顧客の獲得数が増えるというメリットも持っているのです。莫大な広告費をかけなくても、いわゆる「口コミ」によって新規顧客が増えていく仕組みができあがります。

02. チャーンレート(解約率)・離脱率が低下する

いくら新規の顧客を獲得しても、それ以上に解約が発生していては事業の成長はありません。そのためサービスの解約率が高すぎる場合、カスタマーサクセスへの投資はひとつの解決手段となりえるかもしれません。解約を食い止められたら、離れた元顧客が競合他社の製品を買うことも回避できます。つまり自社サービスのシェア拡大にもつながるでしょう。なお、製品自体が十分に良いものであることは前提です。いかに質の高いカスタマーサクセスの部署を用意しても、製品自体の質が悪ければ顧客は離れていってしまいます。

03. 既存顧客の契約金額増加

既存顧客の満足度が向上すれば、より高単価なプランを契約してくれる可能性が高まります。また既存顧客の契約金額が増加し、売上に貢献することもあるでしょう。既存顧客へのアプローチは、マーケティング費用など新規顧客獲得のためのコストほどかかりません。このように、既存顧客に能動的にアプローチするカスタマーサクセスの設置で、売上増加や効率的なマーケティング活動を実現できる可能性があるのです。


4.カスタマーサクセスのデメリット

カスタマーサクセスの主なデメリットを3つご紹介します。

01. 初期投資が必要になる

カスタマーサクセスで生み出すのは「顧客の成功体験」という無形の価値です。そして、この顧客の成功体験はひとりひとり違うという点がカスタマーサクセスのコストを引き上げます。ひとりひとり異なる顧客の成功体験を作り上げるためには、時間と費用がかかるためです。

02. 効果測定に一定の時間がかかる

初期投資をしてカスタマーサクセスをスタートしても、その効果を測れるようになるまで時間がかかることは、カスタマーサクセスのデメリットと言えます。長い目で見れば、カスタマーサクセスは圧倒的な収益を上げることのできる概念ですが、長い目で見る余裕のない企業にとっては、取り組みにくい一面があるのも事実です。

03. 短期的な売上づくりには適さない

カスタマーサクセスによってアプローチできるのは、未来の売上です。直近の短期的な売上づくりには、カスタマーサクセスは適しません。例えば、カスタマーサクセスに取り組むことによって、今月の売上が倍増するようなことは起きないのです。


4.まとめ

カスタマーサクセスとは、既に商品を購入している顧客に対し能動的に関わり「顧客のサクセス(成功体験)の実現」を支援し、自社の収益性の最大化を推進することがカスタマーサクセスの本質的な目的です。カスタマーサクセスは今後欠かせない営業ツールとなっていくはずです。ぜひカスタマーサクセスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

最近の記事

PAGE TOP